そんな緑の石と🗾の精神とー赤瀬産のグリーン・オパールとグリーン・ジャスパーとオニキスの文鎮とー
さてもこんなつまらぬ緑の石が何故か好きである。
ところで石は「永遠」に就き語るべく口を持つ。
また其の口は人間や動物のものとは異なりさらに言えば植物のものとも異なる。
そんな永劫での純化の部分をこそ彼等石達は生きる。
さても其のドキリとさせられる迄に鮮やかな語り口よ。
「永遠」に関する場とはそも神神の領域のもので我等饒舌過ぎる生命體に其の侭に与え置かれるものには非ず。
我等饒舌過ぎる生命體に見えているものとは、
カネ
か又は
権力
などの「ヒエラルキー地獄」のことであらう。
嗚呼我等饒舌過ぎる生命體の其の認識の貧しさったら!
蠱惑的な其の石の沈黙に翻弄され我が認識は次第に永遠の旅の途につく。
いつしか永劫の時の淵がわたくしの認識の内部にそそり立ち異界よりの呟きさえもが其処より聞こえて來るかのやうだ。
石の認識はさうして常に人間の認識をそも離れて居る。
つまりはさうして認識せずして只其処に「有る」のがまさに石なのだから故に。
人間と石の有り方の違いはかやうに常に大きく隔たる。
にも関わらず我我はかうして石を手に取り眺めることが出來る。
また時にかうして石は人間の認識を愚弄しつつ只其処に佇む。
だが其の石はまさか生きては居ないのだ。
生きては居ないのでそもそんなに静かなのだ。
とのことは生きることこそがむしろ饒舌に過ぎるのであらう。
饒舌即ち喧しく且つ煩わしい。
石は左様に死んで居るやうに壱見見え其の實は死んでなど居ない。
何故なら彼等に取り「生死」の区別などは何処にも無いのだから。
彼等に有るのはそも「認識」では無く「物體」としての「有」の世界のみなのだ。
逆に申せば我我認識する生命は「物體」としての「有」の世界を生き切ることなどは出来やしない。
潔い彼等鉱體のみがまさにそんな物としての世界のみを生き切るのだからこそ。
いつかは死に至る認識の持ち主である我我人間に取り必要なのはむしろそんな分け隔ての無い世界のことだらう。
さてジャスパー碧玉 - Wikipediaとは兎に角そんな目立たぬ石である。
だが其の目立つ、目立たぬとのことはあくまで人間の認識がさう決めるのである。
對する石の方にはそも認識が無いが故そんなヒエラルキー化のことはどうでも宜しくまさに本質的には其の永劫に関する時の切り口がさうギラリと光るばかりなのだ。
さう語るのでは無くして其れは光る。
そんな彼等にそも言葉は無く其の光り輝くことこそが「有る」こととしての唯壱の証明なのだ。
さてグリーン・ジャスパーは💎の中では最も地味な部類での石となる。
どだい其の色合いが深緑色で地味である。
だが個人的に其の深緑色の物が好きである。
其れも深緑色の何かが其処に有ればどうしても其れを得たく思って仕舞う程に。
故に其の緑色と我が認識との間に何らかの相性の良さのやうなものがおそらくは存するのだらう。
其の緑色は万年筆の方でもまた好きでよって緑色の万年筆や他の筆記具などを自分の場合は多く持つに至っても居る。
兎に角グリーン・ジャスパーが持つ石としての魅力に今年になり初めて気付いた。
尚石英系の石では「ジャスパー」と「カルセドニー=玉髄」との区別もあり其処はまた紛らわしい。
だが其のクリソプレーズは明るい色合いでありグリーン・ジャスパーは深緑系の色合いなので其れが机の上にでも有れば其の区別は容易に付く。
また所謂オニキス - Wikipediaの文鎮なるものが主に昭和の時代には目に付いたものだった。
ところが今は余り数が売られて居ないものらしい。
だが自分の場合は机上に大抵其れが置かれて居たりもまたする。
しかも緑色半透明でもって綺麗なそんなオニキスの文鎮が。
Yahoo!オークション - 高級 天然石 オニックス オニキス 文鎮 メノウ石...
まさに此の位の深みのある石が上物のやうに見える。
此の位の深緑でもって角型の文鎮を凡そ四半世紀前に三河の観光地にて求めいまだ其の品を未使用にて保管するが其れは鉱物標本よりもひょっとすればより綺麗である。
そんなオニキスの文鎮は主に昭和の文人が使うモノなのであり今風の合理主義筆記世界にはまるでそぐわぬものともならう。
Yahoo!オークション - 昭和ビンテージ 縞瑪瑙文鎮 書道具 天然石 オニ...
Yahoo!オークション - 昭和ビンテージ 縞瑪瑙文鎮 書道具 天然石 オニ...
こんな昭和の白いオニキスの文鎮迄もが出て來た。
尚文鎮は肩叩きなどにも転用することが可能である。
其れも長時間に亘る思考や執筆などの作業をする場合に其のオニキスなどで凝った肩を叩くとまるで天にも昇るやうな心地がするものである。
Yahoo!オークション - kazumahorikawaさんの出品リスト
しかしながら此の出品者の方はエステートセールの専業者ださうでまた其れが面白い。
Yahoo!オークション - MSC39 非常に美しい ブルー・オニックス オニキ...
美しいブルーのオニキスですが何せ染められた物がむしろ多いので天然モノならば貴重な品でせう。
さて以下で震災後に石川県より得ました赤瀬の緑オパールの画像を貼り付けて置きます。
緑オパールは奥三河の棚山にも有りますがなかなか鮮やかな緑色の物が無く其の意味では此の石の方がより鮮やかであるやうに思われる。
オパールは何せ色とりどりの物となるが故に所謂遊光が出ぬタイプの石でも其の色合いを樂しむことがかうして可能となる。
弐センチ程の小さい石ですが大變色鮮やかでもって美しい。
また赤瀬産と棚山産のコモン・オパールを纏めて写した画像も出て参り其れも併せて此処に貼り付けて置きます。
さて物は結果として残るので最終的には散逸して行くが其れは失われた訳では無いのです。
其れは其のやうに有る場所が變わるだけのことである。
ですので個人的に物の世界は卑しいものでも何でも無くむしろ言祝ぐ=寿ぐべきことであるやうに今は思えてならぬ。
つまりは逆に長い物の寿命を御祝いすべきものなのであり其のやうに解すればまた物への接し方が變わると云うものです。
では皆様にどうか物への良い機縁が訪れますやうに…。