目覚めよ!

文明批判と美と心の探求と

今年嵌まり込んだシャープペンシルとボールペンに就いてーファーバー・カステルとぺんてるのシャープペンシル及びOHTOのボールペンに就いて語るー

今年嵌まり込んだシャープペンシルとボールペンに就いてーファーバー・カステルとぺんてるシャープペンシル及びOHTOのボールペンに就いて語るー

 

 

 

 

 

さて今年は夏以降特に筆記具の方を頑張りました。

 

其れも壱種哲學的に言えば頑張るのは「モノ」=具象物の方が良い。

例えば具象物に於ける社會的要素はあくまで「限定的」なものとなり其処に於ける観念的な意味での苦悩が常に低減され得る。

 

逆に申せば其の社會的な事象にかかり切りとなり其れに身を晒し続けて居れば最惡の場合人間は死にも致します。

まあ良く海外の紛争地帯などに出向いた日本人が現地で殺されたりも致しますのですが要するにさうしたことです。

 

要するに變な義侠心や正義感に捉われることは避け身の回りの範囲でもって「小さな喜び」の如きものを追求しまた発見して行くことの方が人生の上での喜びは常に得られ易くもなる。

でもってこんな社會を直したるだとか社會はかうあるべきだとかさう思うこと自體は惡くは無いが其れに就き述べたら最後もはや其のことを忘れて行く位の方が宜しいのです。

 

 

なんとなれば元元「抽象性の高い」領域である社會問題を個にて何とかするとのことはほぼ至難の業なのだから。

其の「抽象性の高い」領域である社會問題の全ては謂わば他人軸での問題であり己の範囲に有る現象界とはまた別箇のものでせう。

 

無論のこと両者は関連はして居ますが其の関連性での程合いが實は自分の側の認識にて為されて居るのである。

故に極端な話「社會は関係ネエ」とさう思えば其の通りにほぼ関係ネエのである。

 

逆に「社會壱筋に洗脳」されて居たりすればもう何遍滝の上から飛び降りねばならんことか。

故に基本的に「そんなのカンケーねえ」のでありつまりはどーでもエエことなのだ。

 

そんなのカンケーねえ!

そんなのカンケーねえ!

 

イザ其のやうに考えると其処に「自分軸での思考世界」が生まれソレ即ち社會による「洗脳状態」より脱することが初めて可能となる。

 

 

其の意味でもわたくしは其の「モノ」との繋がりを最大限に重視して居る。

「モノ」との繋がりの方がむしろ「世間との繋がり」よりもより大事である。

 

其処でまずはたった今嵌まり込んで居る筆記具の御紹介から。

 

グリッププラス1307 ペンシル グリーン (faber-castell.jp)

 

コレをアマゾンのセールにて求めたった今使用中である。

 

ファーバー・カステルの筆記具、其れもペンシル系の御品は言うまでも無く世界の壱流品だ。

何故なら所謂鉛筆の原型を完成させたのが其のファーバー氏である。ファーバーカステル - Wikipedia

 

 

パーフェクトペンシル (graf-von-faber-castell.jp)

 

こちらなども筆記具マニアの中では有名な御品であるが自分に限り此れが好きでは無い。

 

元元ファーバー・カステルの鉛筆以外の筆記具は如何にも貴族趣味的なデザインであり其の細身で且つ長い軸の様は自分に合うのですが其の特有のデザインの方が鼻につき好きでは無い。

よってむしろ自分は御仏蘭西のカラン・ダッシュの筆記具の方の愛好者なのだった。

 

が、2022年の春にたまたま太い六角軸のファーバー・カステルの万年筆のことを知り其れをどうしても得たくなりあれこれと探した挙句に中東の業者が其れをイーベイに安く出して居り何と80ドルにて求めたのだった。

 

まさに其れがコレである。

 

 

Faber-Castell Ondoro Fountain Pen - Graphite Black -

 

其の折に品が届く直前に其の業者より連絡が入り、「箱がドロドロになって居るのでどうか我慢して頂きたい」とのことであった。

でもって自分は何せ半額以下で買っても居るので「箱なんぞはカンケーねえからペンだけ綺麗ならなんも文句はネエ」とさう伝えたのだった。

 

すると業者は感動したのか、「流石は心が仕上がった日本人だ、良くものが分かっていらっしゃる」とか何とか言って來たのである。

 

さて其の箱だがほとんど汚れては居らなんだ。

またペンはピカピカの新品だった。

 

おそらく欧米人には細か過ぎる奴等が多いのだらう。

まあそんな訳で自分は世界とペンでもってもう長く取引きをして來たので其の種での面白い話が其処には沢山ある。

 

六角軸のファーバー・カステルは其の後アイ・ドロッパー化しペン先も金ペンに付け替えた。

但し現在は其の金ペンとペン芯のマッチングが惡いが為に再改造の出番を待って居る。

 

万年筆でもって稀なのが其の種の角軸、面取り軸の物で其れはボールペンなどでも變わらぬことである。

だが鉛筆や芯ホルダーに於いては其の限りでは無く實際に鉛筆や芯ホルダーには面取り軸の物が多い。

 

 

Faber Castell Special Edition Ondoro Matte Black Fountain Pen | eBay

Faber Castell Special Edition Ondoro Smoked Oak Fountain Pen | eBay

 

「Ondoro」も例えば此の木製軸の物が良い訳ですが木製軸となるとアイ・ドロッパー化することが出來なくなる。

 

Graf von Faber Castell 2014 Pen of the Year Ltd Edition 1000 Fountain Pen | eBay

 

またこんなもんが出たぞ。

至極カッコイイ~。

 

欲しいと言えば欲しいがクソ高いと言えばクソ高い。

 

 

Amazon.co.jp: キテラ P209シャープ 海外 黄 ペンテル P209-GKS : 文房具・オフィス用品

 

ちなみに面取り軸と言えば11月の頃にはこちらに嵌まり込んで居りました。

コレはかのぺんてるの廃番品であり海外から逆輸入されて居る品だ。

 

P209は0.9mmシャープでもって芯が太く兎に角折れにくい。

また先のファーバー・カステルの場合は0.7mm芯となる。

 

結論としては0.7mmか0.9mmのシャープペンシルこそがベストでせう。

何故なら自分はあくまで筆記上の愉樂の為にシャープペンシルを使うのだから。

 

別に製図したり速記したりと仕事で使うのでは無く只遊びでもって其れ等を使うのですから。

尤も0.7mmとか0.9mmの場合其の芯は2B位迄しか無く2mm芯の如くに6Bだの8Bだのと云う軟らかい芯はまず得られやせぬ。

 

6Bだの8Bだのと云う軟らかい芯は書いて優しく表現の幅もある訳なのでどちらかと言えば画材の方に近くなる訳である。

故に2mm芯ホルダーには自分の場合其れ等を好んで入れて使うのだ。

 

 

さて其れではグリッププラス1307 ペンシルの評価をしてみやう。

 

1.軽く仕上がった高級軸ー18グラムー

2.△グリップ形状にて持ち易い

3.合理的で且つ仕上げが美しい軸ー筆記全長142mmー

 

との美点が目に付き90~95点位は与え得る最上の部類での御品となる。

 

だが送料込みで1500円位もする比較的高いシャープペンシルですのでつまりはセールの時に買うのが宜しい。

また緑軸は安いが他の色の軸は妙に価格が高くなるので注意が必要である。

 

だが本日此れを1045円で買える買い方などもまた見つけたところである。

最近は昔とは違い其の物の買い方其のものに多様性があり其の買い方にて同じ物の値段が随分と違うものだ。

 

また其れが高額商品ともなれば倍程もの金額で売られて居る場合などがあり其処もまた注意が是非必要である。

現代の資本主義社會に於ける価格のあり方は左様にある種滅茶苦茶でもあるので其れが良いのか其れとも惡いのかそも分からんやうな部分がある。

 

要するに資本主義の爛熟と申すか暴走と申すか、でも諦めずにじっくりと探して居ると半値位で欲しい物が手に入る可能性は常にあると見て置くべきだ。

 

 

キテラ P209シャープ

 

さてこちらの評価は、

 

1.貴重な面取り軸ー拾弐角軸ー

2.昭和のシャーペンの匂いが濃厚

3.兎に角ちっこいペンで扱い易い

 

とのことで個人的には88点位は与えられる。

が、ファーバー・カステルとはまた違った意味での所謂「🗾的」なシャープペンシルとなる。

 

でもって兎に角軸が華奢なので肉食人種のデカい手にはまるで合わん気がするのですが意外とまた海外ではファンが多く居るペンだとのことである。

ちなみにわたくしの評価で八拾点以上のものは合格のペンとなり其れ以下だと不合格となるのである。

 

では「キテラ」を使ってみやう。

 

筆記全長147mm

筆記重量8グラム

 

要するに所謂「オモテナシ」なんぞがまるで無い=シンプル此の上無い實にエエペンだ。

自分はむしろファーバー・カステルよりも「キテラ」の方が好きである。

 

此の「キテラ」を使うと中学時代に使ったシャーペンのことを思い出したりもまたする。

要するに復古調のシャーペンでありある意味では現代的な筆記価値の部分をまるで顧みて居ないシャーペンなのだ。

 

其の「やって無い」ところこそが壱番良い。

おおまるで「ゲーム」の無い時代に戻ったかのやうだ。

 

こんな感じならばP207の方も是非欲しい。Amazon.co.jp: ペンテルP200シリーズメカニカルペンシル4点セット - 0.3 / 0.5 / 0.7 / 0.9mm : 文房具・オフィス用品

 

 

ちなみにシャーペンの芯は我我還暦世代が中学生の頃にドンドン細くなり最終的には0.3mm芯が出たのでした。

ですが兎に角当時から0.3mm芯は良く折れたものだった。

 

また0.5mm芯にせよたとえ今の物であれ屡折れる。

ならば何で0.7mmではそもイカンのですか?とのことです。

 

實際には特殊な図面作成の場合以外ならば0.7mm芯位が最も書き易い。

では何で0.5mm芯が主流となったかと云うにまさに其れが「技術の進歩」だからなのです。

 

其の「技術の進歩」が有るのが現代社會では何故か偉いのでありよって0.7mm芯なんぞは時代遅れの遺物ともされて仕舞う。

ですが此の際申して置きますが0.7mm芯の方がずっと優れて居ます。

 

かうしてむしろ「技術の進歩」なんぞ無い方がエエことが澤山ある。

つまりは要らんものが此の現代文明にはまさに多過ぎるのだ。

 

よって0.5mmのシャープペンシルなんぞは全部要らん。

もしや全否定なのか?

 

さうキッパリ全否定です。

 

 

油性ボールペン ビビック - OHTO

 

今年の拾月頃に嵌まりまくったのが此の油性ボールペンでした。

 

結局コレを四本も求めた。

値段は安いので四本買っても金額はたかが知れて居ます。

 

以前にゼブラの「カドカド」ボールペンのことを「安くて出來が良い」と褒めましたのですが此のOHTOの「ヴィヴィック」は其れにも匹敵するだらう「安くて出來が良い」ボールペンとしての双璧です。

 

尚OHTOは壱種ブッ飛んだ筆記具メーカーであり特に凄いのが其の筆記具のデザインです。

故に此の「ヴィヴィック」もまた其のデザインがブッ飛んで居る。

 

但しニードルチップΦ0.7は案外書き心地の方が重く自分の場合はJS芯の方での書き心地を好むので其れに交換して居る。ー其の侭に交換が可能ー

但しJS芯ソレ自體の値段が高いので求めた四本分を全て其のJS芯仕様にするとなると結局壱本で千円位にはなって仕舞う。

 

とのことで兎に角非常に細かいでせう、我我筆記具愛好家がやってることは兎に角こんな細かいことばかりです。

なので案外疲れる訳だ、其の筆記具と向き合うことソレ自體が案外大變なのだ。

 

 

ですが「ヴィヴィック」のデザインはまさにそんな「苦労」を吹き飛ばすかのやうに斬新です。

問題は其のデザインが低価格にて提供されて居る部分にこそある。

 

即ち「安くて良い」ボールペンとなって居る訳だらう。

 

まあですが實際に此処迄筆記具の数が多いと過去に得た筆記具と現代物がごっちゃとなりまるで何が何やら分からんやうになって來るのです。

故に自分はまず筆記具の整理を此のところ押し進めとりあえずは第壱段階での整理をし終えたばかりです。

 

そんな「ヴィヴィック」の評価は90点を与えられると思います。

また其のデザインだけに絞れば百点を与えても良いのではないだらうか。

 

兎に角さうして筆記具趣味は過去と現在が同時に発現しつつつまりは蒐集のベクトルが双方向へと向きつつ歩むであらう面白い世界です。

逆に申せば「筆記具の進歩」を全否定し「過去の価値」にのみ生きることなどもまた可能である。

 

其の場合はP-209だの戦前の萬年筆だのを常に使うこととなる。

ですが他方では現代の筆記具も其の全部が惡い物なのでは無く良い物もまた混じって居るので其れにダケは手を出して行きますよ、とのポリシーにて自分は多くの筆記具群と日日対峙しております。

 

其のP-209を最初に使った時に何よりも「昭和」の時代を感じ兎に角懐かしく思えたものだった。

言わば「オモテナシ」をし過ぎぬこと、其のシンプルさこそが古い筆記具が持つ良さの部分だらう。

 

またゲームとかスマフォとかとは明確に違うこと。

即ちわたくしに取りあくまでゲームとかスマフォとかは要らんモノです。

 

またPCも要らんと言えば要らんがでもアマゾンやイーベイやヤフオクでもって物を買えないのは實際「地獄」でせう。

さらに映画やオンデマンドが視れんやうにもなるぞ。

 

 

ありゃ、ではむしろPCが壱番大事なのか?

やられたー、何時の間にかかうして文明にしかと侵食されておったー。

 

其れでもPCと筆記具のどちらかを選びなさいと例えば閻魔様にさう問われた時に自分はPCなどは決して選ばず「P-209」と「ヴィヴィック」の方をこそ取ることでせう。

 

尚自分はとりあえず万年筆の方の専門コレクターですがかうしてボールペンやシャープペンシルの方もマニア並みにこなしますのです。

でもって性格の方が元來細かいので筆記具に於ける細かい作業なども實は苦にはならん訳だ。

 

いずれにせよ筆記具の世界はかうして常に平和である。

其処にて小金はかかるが兎に角落ち着いて御座る。

 

なのでつまらん文明の問題を考え込むよりはこちらの方がずっと良い世界なのです。

即ち現代社會から逃避する其の対象として「筆記具の蒐集」こそが是非御勧めでの物欲趣味ともなり得るものなのだ。