日本壱のパトリオットタイプの銘木ボールペンー
其のユニボール エアは以前マイクロと云う細字用が売られて居て此れがなかなかに良かった。
今回探し出して書いてみたところまさしく壱級品のサインボールペンである。
新感覚ボールペン!万年筆みたいな書き心地のユニボールエアを使ってみた | フムフムハック (fumufumu89.com)
要するに技術を駆使してボールペンでもって線に強弱を付けられる製品に仕上げて居るのである。
さて戦後日本人の筆記に於いて壱番苦手となったのが其の所謂御習字的な筆記なのだ。
特に今は合理化された硬筆筆記により其の所謂御習字的な運筆が日本人は不得意になって居る。
尚わたくしは30歳位の頃にとある書道塾の事務所でもってバイトの課長さんをして居たことがあったのだった。
我は要するに35歳位まではさうして色んなことをして居たのである。
であるのだから書道の方が好きだと申すか少なくとも理解が深くある方だ。
特にわたくしが拘るのが東洋的な運筆にて認められる美しい日本の文字、また漢字である。
其れはそも西洋のアルファベットのやうなものとはまるで違うものである。
西洋のアルファベットは謂わば記号のやうなものであるに過ぎぬのだが漢字やさらに其れを元に創られた我が國の仮名は其の種の記号には非ず。
まさに其れが所謂漢字文化圏としての我が國の文化を形作る基礎であり基本であらう。
しかしながら戦後民主主義に於ける合理化教育はむしろ其の固有の文化的要素、即ち東洋的な要素を排斥しながら歩んで行ったのだとも言えやう。
だからいつの間にか日本人は毛筆が扱えなくなって仕舞った。
戦前の日本人は当たり前の如くに其の毛筆にて字を書いて居た訳だがもはや我我は筆の運筆すらまともにやれなくなって仕舞った訳だ。
だが文化とはさう云う合理化をして良いと云うものでは無い。
固有の文化とはさうして何よりもまず大事なものなのだ。
とのことで我の場合はむしろ昔から其の方面のことを顧慮しつつ筆記具趣味を進めて来て居た訳だ。
とは云えかく言う我にせよ實は毛筆が上手く扱える訳では無く何故ならわたくしの筆記具趣味はとりあえず硬筆筆記に限られて居る訳だ。
だけれども万年筆や芯の軟らかい鉛筆などは紙と接するペン先の部分が変形するので若干は線の強弱が表現出来る訳だ。
無論の事其れは毛筆や筆ペン程線に強弱が付く訳では無いのだけれども。
筆記の上で合理化に抗するとは要するに其のことなのだ。
我はかうして筆記具趣味の上でも長きに亘り所謂合理主義ー合理的筆記ーと闘って来たのである。
尚我我還暦世代が小中学生の頃は所謂シャープペンシルを禁止する先生が屡居て当時は何で文明の利器をさう嫌がるのかとさう思ったものだったが今思えば其れは筆記其れ自體を合理化するものなのでまさに東洋的な運筆に支障が出るが故に壱部の保守的な教師は反対して居た訳なのであり其の教師は矢張りと言うべきか偉かったのだと今僕は思います。
ではスマフォを禁止する教師が今居るのであらうや?
いずれにせよ人はどうであれ我に限れば是非スマフォは禁止させて頂きたい。
かやうに文明の利器は兎に角ヤバいものが多いと思って置く方が無難である。
文明のやることなすことは全て疑ってかかって置く位で丁度良く其れを全部嬉しがって使う奴等はほとんど馬鹿なのであらう。
さてノーマルの方のユニボール エアで何処まで太い線が書けるものか今やってみたところ万年筆の中字位の字が書けたが余りやるとペンが壊れるのでもう止めて置かう。
兎に角西洋の文字の書き方と東洋の字の書き方は本質的に異なるであらうことを我我日本人はまず知って置く必要がある。
シャープペンシル│ステッドラー日本【公式サイト】 (staedtler.jp)
さてこちらに1.3mm芯のゴツイシャープペンシルのしかも参角軸で黄色くて良く目立つ奴が出ているがカーマにて此れを見つけ無視することが出来ず結局買い込んで来た。
其の壱ミリ、さらに弐ミリ芯のシャープペンシルや芯ホルダーは要するに鉛筆の方へと書き味や運筆が似て来るので日本語の筆記には是非御勧めである。
要するに線に強弱が付け易く文字としての豊かな表現が可能となるのである。
で、此のステッドラーの参角軸は兎に角良く目立ちしかもデカくておまけに軽い。
ボールペンやシャープペンシルは小さいものが多いので屡何処かへ落とし消え去るものであるが此のペンだけはどうも消え去りやうが無いのである。
兎に角デカいペンなのだ。
1.3mm芯は可成に軟らかくまさに御習字的に運筆することさえもが可能である。
55歳頃から此の方、我はかうしてデカい筆記具が好きになりつつもある。
デカくて分かり易いものの方が、齢を重ねるに従い好きになって来たのである。
要するにまるで繊細な物では無い、でも繊細な使い方をして居るつもりではある。
さて我が筆記具趣味に於いて長年に亘る懸案が實は壱つ生じて来て居る。
其れは銘木ボールペンに於ける「つまみ」の部分の問題である。
【楽天市場】パトリオット ペンの通販 (rakuten.co.jp)
其のパトリオットタイプとされる海外の金具キットを使った物が大量に売られて居て我もヤフオクを中心にかって百本近くも集めたものだった。
だが此のキット金具には問題があり其れは其の回転式のつまみの部分の重量が異様に重いのである。ー凡そ11グラムあるー
でもって、其の重い金具がペンの一番上部に付く訳なのでいきおいペンは高重心となり易く要するにバランスとしては?のものとなりがちである。
但し、此のパトリオットタイプの銘木ボールペン自體が悪いと云う訳では實は無い。
1.ボールペンはある程度重い方が所謂書き心地が良く感ぜられるやうになること
2.軸の長さが短い場合には其の高重心としての悪い筆記バランスが問題となりにくい
との弐点よりこと短い軸のパトリオットタイプの銘木ボールペンに限り其れが使い辛いペンであるとは言えぬ訳だ。
但し全体的にペンは重くなりがちであり例えば女性などは其の重さを嫌ったりもする。-事實以前とある女性にプレゼントしやうとしたところ「重い」と言われ壱蹴されて居る-
木のボールペン・木のシャープペンシル|商品紹介│野原工芸 (nohara.jp)
此れは長野の家具屋が作る銘木ボールペンだがこちらの方が🚺などには向くのかもしれない。
但し此れもさほど軽いペンでは無く何本か持っては居るのだけれど個人的には其のデザインに興味は無いので使っては居ない。ー但し作りの方は可成に良いー
銘木ボールペン スプリームスタイル - プロショップオオツカ (troutshop.jp)
こちらの東京の木工職人さんの作品が個人的には好みである。
此の方はかってキット金具に疑問を持たれ其れでもって金具其れ自體を日本で創られて仕舞ったと云う銘木ボールペン職人としての剛の方である。
以前我も何本かを買わせて頂き個人的には其の作品こそが日本壱かと思って居るのだが其れ等が少少お高いこともまた確かなことであらう。
大分の萬佳さんー旧社名ーが創られた銘木ボールペンはまた違う観点から普通の金具でもって個性的な角軸の物を提供して居られる。
萬佳さんの角軸の銘木ボールペンはヤフオクにて安く入手出来其のコスト・パフォーマンスの方は常に上等の部類である。
尚また機会があれば是非語りたいのだが萬佳さんの角軸の銘木ボールペンは若干芯の方を改造すればJS芯化することが可能である。
尚パトリオットタイプの銘木ボールペンには軸が150mmを超す長い物さえもがある。
1.長い軸のパトリオットタイプの銘木ボールペンは重いつまみの部分により筆記バランスが壊れて仕舞う
2.長い軸のパトリオットタイプの銘木ボールペンはJS芯にビスをねじ込むなどして改造しなければならなくなる
3.150mmのボールペンはパトリオットタイプに限らなければ其れが特に長い訳では無い
4.よりにより我は長い軸のパトリオットタイプの銘木ボールペンが大好き♡だ
5.JS芯にビスがねじ込んであると芯出しの長さの調整が効くので其処が悪くは無い
6.そも我は長くて軽い軸の筆記具が好き♡だ
其の長い軸のパトリオットタイプの銘木ボールペンを制作するプロの職人さんがそも居ないのである。
でもって、ヤフオクの方で販売されて居る素人の工作者さんから我は其の長い軸のパトリオットタイプの銘木ボールペンを此処五年ばかり集めて来た。
何でかと言えば世間の好みと我が好みがそも違うからなのだ。
其れもスプリームスタイルでのやうに高度化した金具や設計思想でもって創れば満足されるのだが如何せん其れは値段が張る訳である。
ところが安くて長くて使えるペンを作るアマチュア作家の方がかうして埼玉県に居られた訳である。
故に我は此のS氏の作品とまた其の前任者であったI氏ーすでに故人ーの作品を日頃使い實は他のものは只持って居るだけでまるで使っては居ないのである。
要するにもうコレだけで良いのである。
使って居るものだけで其れが拾本以上もある。
但し其の使い方がまた邪道である。
特にI氏の作品は軸の前部と後部を入れ替えてつまりは前後を逆にし付け直して居るのである。
要するに持つところを太くし後ろ側を細くする形にて使って居る訳だ。
實は其のことを作品として行ったのがスプリームスタイルの職人さんだけだったのだった。
現在は此処日本でも軸の前部が太い銘木ボールペンを作る人が案外出て来ているが其れでも其れはあくまで少数派なのだ。
だが日本のプロの銘木ボールペンの職人さん方は何か勘違いをされて居るのではなからうか。
だから我は其の点をむしろ批判し続けて来たのである。
何故かと言えば我は西洋のDip Penの蒐集をかって進めて居た訳なのだ。
西洋のDip Penは決まって低重心であり軸の太さで言えば前部が太く後部が細く長い訳だ。
また毛筆にせよ軸の前部ー筆斗ーの方にカヴァー部品を付け低重心となして居る筈なのだ。這篇文章把毛筆各部位名稱及衡量毛筆大小的指標說全了! - 每日頭條 (kknews.cc)
但し先に述べたやうに硬筆筆記、其れも戦後の合理化筆記を前提とする限りは必ずしも其のペンの高重心化は問題とならぬのやもしれぬ。
でも兎に角大きく疑問だ。
個人的にはもうメタクタに疑問である。
だから僕の筆記人生とはまさに其の筆記具に対する疑問への挑戦であり闘争だった。
さうして何で何でもが闘争になるのだ?
そんな平和な筆記の世界なのに何でまた闘いばかりとなるのだ?
其れは分かりません。
だがわたくしと云う人間其のものがそんな疑惑人間であり闘争人間なのでせう。
ですが、イザさうして筆記具に於いても「見識が高い」系の職人さんの作品ですと結果的にわたくしの希望には沿う物となるのですから要するにみんなの筆記具に対する意識がむしろ低過ぎるのではないか。
まあまあ、さう興奮などしないで…。
其れにたかが筆記具のことだらう。
何をさう本気になり怒って居るのだ?
いやだから頭にも来ますよ、そんな重いつまみの意識の低い銘木ボールペンでは…。
其れでもってどうして居るのだ、實際には?
いえね、其のつまみを取って使うのです。
すると軽くなりましてね、さうして軽くなり長い銘木ボールペンですとまさにわたくしの好み通りのものとなるのです。
でも其れじゃ不細工でせう?
確かに不細工だ。
だから此処数年はつまみになり得る部品をあちこちにて探して居たのだ。
しかもカーマでもって何度部品を買って来ても皆嵌らずダメだったのだ。
むしろ全部で参千円位は使って仕舞ったが皆ダメだった。
ところがだ、今回カインズには嵌るゴム部品があったのだな。
まあチンケなゴム部品ながらとりあえずは接着すれば使えるやうにはなった。
其れも色が参色もあり白と黒とベージュである。ーねじ込み棚ダボ ゴム付シロ N-253|ホームセンター通販【カインズ】 (cainz.com)ーねじ込み棚ダボ ゴム付クロ N-254|ホームセンター通販【カインズ】 (cainz.com)ー
此の金属部は簡単に抜けるから後は少量の接着剤を付けペンの尻側に挿し込めば宜しい。
但し見栄えの方が宜しくは無く従ってもっと見栄えが良くなりさうな部品が無いものかと今探しておる最中なのだ。
例えばこんな感じのものであるとか…。Amazon | Kimlontonダボ 棚ダボ 棚受ダボ シェルフサポートピンΦ5×19mm 40個入り 差し込みタイプシルバートーン 収納ボックス付け | DIY・工具・ガーデン
其れとかって九州のアマチュアペン製作者さんが此のつまみの部分を軸と同じ銘木素材で作成されて居てそんなペンを壱本だけ我は持って居る。
日本の銘木ボールペン職人達は是非其のことを見倣いさうして行くべきである。
でも幾ら言っても其れはやらぬことでせう。
手間がかかりしかも部品が残るので勿體無いからだ。
其れでも猶オカシイものはオカシク納得の行かぬものは納得が行かぬ。
また潔癖な性格でもってさうして怒りまくってからに…。
では其のつまみの部分を棚ダボのゴム部品に交換しとても軽くなった長いS氏の銘木ボールペンでもって書いてみやう。
うわっ、軽っ!
兎に角運筆が軽い。
さうパトリオットタイプの銘木ボールペンのアノ重いつまみ部品を交換するだけでペン全体が劇的に軽くなりしかも運筆さえもが至極軽やかに行えるやうになる。
ちなみに接着剤を沢山付け過ぎると部品の内部にまで其れが浸透しまるで回転しなくなるからよくよく注意し失敗しないやうに。
今回得たS氏の作品は全く素晴らしいものだった。
軸は直線的に長く手違い紫檀の材は芳香を放ち其処は如何にも物が良い。
しかも其の値段は二千百円程だ。
筆記具に於ける満足はかうして廉価品からでも明らかに得られる。
おおまさに出来の悪い子や不細工な妻などと同じで値段ー社會的評価ーばかりが絶対だとはもはや言えぬことであらう。
だが壱番分からぬのが相変らず高重心ー軸の前部を細くし後部を太くしー化された値段の高いパトリオットタイプの銘木ボールペンばかりを作り続けて居るプロ職人共だ。
君等はまずは筆記具に於いて理解が浅薄であることを反省しかの九州のアマチュア職人さんーピーカンさんーのやうにつまみの部分を銘木にて作ってみてはどうだ?
どうも其のピーカンさんは数年前に病気となられ今ではペン作りを止めて仕舞われたやうである。
かって僕は彼のパトリオットタイプの銘木ボールペンを得た折に万年筆のコレクターだとさう述べたのだった。
すると彼は「私が作りたいのは其の手作り万年筆の方です。」とさう述べられて居たものだった。
其の後ピーカンさんはヤフオクにて多くの手作り万年筆を出品されて居た。
まさに其れが彼にとっての夢の成就だったことだらう。
でも御免なさい、我は相変らず百年以上前のアンティーク・ペンの蒐集に夢中で壱本も其れを落札出来なんだのだった。ー其れが今から五、六年程前のことだー
さうかうするうちにブログにて病気となられたことを知った次第である。
壱本だけ持って居る其の珍しいアカシヤの材のパトリオットタイプの銘木ボールペンだけがピーカンさんとの会話の思い出と共に今も机の中に眠って居る。ー七年前に入手したものー
でも勿体無くてとても使えやしない。
使うのはあくまで此れで、つまりは其れが今回得た長い軸の手違い紫檀のS氏の作品である。
ちなみにピーカンさんの作品の工作精度は其れこそ下手なプロを凌いで居り或は日本壱だった可能性すらもがあったものだった。