「Montegrappa」の金銀製八角軸の限定万年筆に就き語る 2ー「あくがれ」でありまた「理想」としての八角軸の万年筆ー
モンテグラッパ Montegrappa (ilduomo.jp)
でもどうも今の「Montegrappa」の🖋は至極普通と申しますか「牙を抜かれた」感が致します。
つまり其の「角軸」が多かったのはかってのことであり今やさうしたモデルが出されては居ないやうだ。
「Montegrappa」は「Montblanc」と同じ系列のグループの傘下に入りある意味では「高級路線化」された筈なのですが何かつまらん🖊ばかりにかうして結果的になって居る。
またおそらく今の「Montegrappa」の万年筆は壊れることが無いのでせう。
對して90年代の「Montegrappa」の万年筆で其れもピストンフィラーの物などは怖ろしく壊れ易く要するに未使用でもピストンが固着したり致しましたものです。
でも其の分其れ等は藝術的であり且つあくまで美しい。
要するに🗾や独逸さらに米國や英國の🖋には決して出せぬ雰囲気と形態とを其の身に纏って居たのだと言える。
モンテグラッパ 限定生産品 デヴィッド・ボウイ ★(ブラックスター) 万年筆 Montegrappa David Bowie Blackstar Fountain Pen (ilduomo.jp)
モンテグラッパ 限定生産品 ミロのビーナス 万年筆 Montegrappa Venus De Milo Limited Edition 《送料無料》 (ilduomo.jp)
其の「ボウイ」の方はいっそのことアノ「Stella」のやうに星形の軸にでもすると面白かったのですが…。ー自分は亡くなったデヴィッド・ボウイ氏の壱ファンですー
「ミロのヴィーナス」の方はまた「大理石軸」ですか。
しっかしまあ藝術的と言えば確かに藝術的なのか。
其れに共に重量が重く且つ値段がバカバカしい程に高い。
アノ壱流メーカーの「Montblanc」社などもまたさうですが上級愛好家は「筆記思想」が堕落したとさう思っても居る訳です。
だから「變」な高級路線を敷く前の「Montblanc」や「Montegrappa」の方がずっと良かった。
但し今でも「Montblanc」の限定品には見るべきものがあるやうだ。
其のやうだ、と言うのは21世紀に入り限定万年筆には手を出して居ない自分には分からないからなのです、其の本質部が如何に變化したのかと云うことが。
尚以上に登場した🖋で何が欲しいかと言えば其れはズバリ、
Yahoo!オークション - 【美品】モンテグラッパ スターリングシルバー9...
のみです。
要するに此れの弐本目が欲しいのですがでも此のペンを長く使ったのでもう要らないか。
Yahoo!オークション - Montegrappa 限定万年筆 The Dragon 1995 Silver
でもって是非タダで貰いたいのはこちらとなります。
かうした「伝説の限定品」の類の品はなかなか魅力が有る。
Montegrappa Luxor Blue Nile Limited Edition 18K Solid Yellow Gold Pen LE 188 | eBay
こちらが初代の「伝説の限定品」となる。
90年代に丸榮百貨店の万年筆売り場で数本売れたとの話を聞きました。ーコレの銀製トリム版の方ですー
MONTEGRAPPA ETERNAL BIRD LIMITED EDITION FOUNTAIN PEN - USED ONCE TO TEST | eBay
其の「龍」と共に「鳳凰」の方がまずは「伝説の限定品」だらう。
此の種の高額で「變」な🖋は現在でもかうして高額にて売られ決して価値が無い訳ではありません。
特に外國人は此の種のペンを好むやうだ。ー尤もあくまで自分も好きですがー
また初代物の価値と申しますか此の種のゴテゴテの🖊であれ90年代製の物は概して評価が高いのです。
對して21世紀の限定万年筆に余り良い物は無いが其処は「Montblanc」が復刻版でのヴィンテージやアンティークのペンを限定🖋として出して居るやうに評価に値する動きなどがまた有りませう。
ですが問題なのはペンメーカーが惰性で出して居るやうな普通のモデルが拾萬もまた廿萬もして居ることです。
此のやうに万年筆の価値は壱律では無く正直申して「良い物と惡い物」とが混在するのです。
ところが21世紀の限定万年筆は何処の物でもまずは壊れないことでせう。
だから其れで良いのだとも言えやうがタダわたくしのやうに廿世紀末に「限定万年筆」を壱応やり切った者とすれば其の部分が何やら寂しくも思えます。
即ちあくまで自分の場合には「たとえ壊れても良いから藝術的で且つ個性的」な万年筆をこそ欲して來たのですから。
Montegrappa Limited Edition 1000 Chaos Ag925 Sterling Silver 18K Fountain Pen | eBay
こちらが例のシルヴェスター・スタローンが監修したゴテゴテ限定🖋です。
然し良く見るとむしろ此れが良いやうに見えて來る。
其れもシルヴェスター・スタローンと云う伊太利亜漢のエネルギーが感じられて惡くは無い。
伊太利亜は左様に「惡趣味」と「美的洗練」の様が同居するであらうまさに「カオス」の國なのでもまたあることでせう。
ちなみに1997年製の「アフロディテ」なる限定万年筆をかってわたくしは弐本持って居た。
Montegrappa Aphrodite Limited Edition Silver Fountain Pen -#469/1912 | eBay
かうして極めて美しく且つ極めて重い限定万年筆となる。
其のうち壱本は21世紀初頭の頃にナゴヤ市内の医師の方に御譲りしました。
其の方はとても喜んで居られた。
ですが此の🖋は吸入の方がピストン・フィラーでもって其れが壊れるのです。
が、其れもあくまでピストン・フィラーが壊れるのであり首軸さえ回れば所謂アイ・ドロッパー化することが可能となる。
イザさうしてアイ・ドロッパー化することが出來れば「万年筆」として使えます。
其れと此の🖊は其の素材がエボナイト軸と銀製のフィリグリー部(銀装飾)となる。
さうエボナイト軸と銀製のフィリグリー装飾軸はまたエボナイト軸と金製のフィリグリー装飾軸は万年筆の中では最も価値ある組み合わせとなるのです。
其れも「張り」では無く「無垢」なんです。
伊太利亜の金銀工芸の細工は其の意味で最も価値の有るものとなる。
尤も其れは🗾の工芸細工のやうに精緻なものでは無く「無骨」です。
ですがアメリカンの物よりはまだしもマシと言うべきなのか。
いずれにせよ其れ等には「夢」が壱杯に詰まって居りましたものです。
また其の「夢」は「西欧近代」に於けるものであり東洋の智慧や繊細さとはまた違うものでありました。
であるからこそ其れこそ明治時代以降此処🗾國は「西洋カブレ」化しても行ったのでせう。
されど其の「西洋カブレ」は「モノの世界」ダケに是非留めて置くべきことです。
個人的に自分もまたそんな「西洋カブレ」ですが「思想」に於いて自分はむしろ「西欧近代」に對する強硬な批判者ですので。
Montegrappa Queen of Heatrs Limited Edition Fountain Pen, 18K Broad Nib-Mint | eBay
Montegrappa Limited Edition Solid Gold Cigar Fountain Pen #0092/100 | eBay
こちらもまた「持って居る」限定品となるが「シガー(銀製トリム)」の方はとっくに壊れ現在は付けペン化して居ります。
但し「クイーン・オブ・ハーツ」の方は明らかに高級な限定万年筆です。
其れも「Montegrappa」ではおそらく五本の指に入る御品です。
余計な付属品が付いて居りますが其れとはまた別に限定万年筆として極めて出來が良い。
さらにピストン・フィラーも壊れずまたセルロイド素材を用いて居ないので軸も腐らない。
其の銀製の軸は素晴らしく且つモンブランの「メディチ」万年筆よりも若干大柄となる。
此の画像で右端に「クイーン・オブ・ハーツ」が有り左端にモンブランの「メディチ」万年筆が有る。
「メディチ」万年筆と「クイーン・オブ・ハーツ」はまた別物ながら其の代役位は務められさうな素晴らしい御品となる。
MONTEGRAPPA LA SIRENA MERMAID LIMITED EDITION FOUNTAIN PEN M 18K NEW IN BOX | eBay
こちらなども以前は持って居たが結構重くて余り持ち易くも無いので早早に手放しましたがかうして現在は値段が高騰して居るやうだ。
MONTEGRAPPA Reminiscence 80th Anniversary (1912 – 1992) Limited Edition Silver | eBay
90年代当時は此の80周年記念モデルこそが欲しかったがペン先の方が小さいので「Special Reserve」限定🖋の方を集めて行くことになる。
其の銀製軸の「Special Reserve」を多い時は参本も持って居た。
ですが現在は使って居らずまたピストン・フィラーはいずれも壊れ万年筆から吸入関連での部品を抜いてある。
MONTEGRAPPA Marostica Limited Edition of 1912 Pcs, The Game of Chess-Mint | eBay
個性的な□軸の限定品です。
今思えば此れも惡くは無く買っては居ないが今手元に有れば使うことでせう。
Montegrappa Limited Edition 888 Extra Otto Lapis 18K Fountain Pen | eBay
比較的最近の「Montegrappa」ではまさにコレこそが良い。
しかもかうして確りと角軸です。
金ペン先の方は「大型」の方でかって其れを自分も使って居りましたが惡くは無い物で例えばペリカンのM1000などよりも好きな書き心地がして居たものだった。
ですが何故か時の流れと共に其れも手放して行った。
かうして万年筆はまことに分からぬものなのです。
其の時時により自らの評価も變われば好きなモデルもまた異なって來る。
但し個人的に決して變わらないのが、
10.大き目の🖊ーオーヴァーサイズの万年筆ーが好きであること
11.角軸の万年筆が好きであること
12.伊太利亜物が特に好きな万年筆であること
位なものでせうか。
ちなみに昨夜夜中にイーベイの方でL.E.Watermanの角軸を探して居りましたが何と弐本其れらしき物が出て來た。
ですが当時の萬年筆の角軸は女性向きの携帯用の如き物がほとんどで要するに大きな物がなかなか出ては來ない。
だが昔自分は「世界まるごとハウマッチ」と云う番組にて「理想的な八角軸」の大柄な萬年筆を視たことがある。世界まるごとHOWマッチ - Wikipedia
其の番組はまさに昔の番組で其れを見たのはおそらく80年代後半のことでせう。
其の折に欧羅巴ー其れも伊太利亜だったか?ーのとある骨董店でレポーターが金張りでもって八角軸の大きな萬年筆を見せて貰うのです。
其れが「Montblanc」製であったことなどもまた覚えて居る。
其のアンティークの「Montblanc」は「メディチ限定万年筆」以上に魅力的に視えた。
ですが当時はまだ「メディチ限定万年筆」など出ては居らずよって暫くはそんな古い萬年筆こそが「理想の八角軸」でこそあった。
其の後「メディチ限定万年筆」や「Montegrappaの八角軸の万年筆」と出合うこととなる。
「理想の八角軸」での万年筆はさうして次第に頭の中より抜き出され現實化して行ったのです。