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「パイロクスマンガン鉱」の採集はサイコーに樂しいことだった

パイロクスマンガン鉱」の採集はサイコーに樂しいことだった

 

 

 

 

「クラシック音楽沼」にハマった人たちの“凄まじい沼りっぷり”、クラシックオタクがお教えします (msn.com)

 

さてコレクションと云う意味ではかうしてクラシック音樂に限らず何でも其の蒐集の対象となることでせう。

其れもまた、

 

1.肉體的余裕

2.精神的余裕

3.金銭的余裕

 

が無いと結局は出来やしないことですので「コレクション」をして居られること其れ自體が可成に幸せなことだと言えることでせう。

また其の「コレクション」が下賤なことであるかどうかに就いては、「半分下賤」にてむしろ「半分高尚」なのだと個人的には思う。

 

昔から所謂「玩物喪志」なる言葉があるがでは「常に志が高くあり人類文明の御役に立つ仕事を為した」なんてのは果たして良い事なのか其れはこと哲學的にはなかなか良いとは言えぬことです。

どだい「人類文明の御役に立つやう頑張りました」系での科学者なり企業なりが實はセッセと地球を破壊して居たりもまた致します。

 

なのでむしろ自分は其の地球の破壊を阻止せんが為にかうして物と戯れ遊んで來たのだと言える。

其れと人類の社會は所詮馬鹿ですので完璧な統治だの完璧な體制だのは布かれず其れでもって結局は自分等の欲を満たさんが為の権力の使い方しか出来ずよって社會其れ自體もやがては搾取されまくりつまりは壊れて参ります。

 

だから其れとも余りまともには向き合うべきでは無い。

逆に眞面目な人が「世直し」をしやうなどと思い頑張るとかの大塩 平八郎の如くに焼け死ぬ可能性などが高くあらう。

 

と云うことは結局其の「社會の馬鹿」とは付き合わずにむしろ自己本位に「遊び」を追求して居た方が幸か不幸かインテリのアナタには向いて居やう。

尤も其の「遊び」には其れこそ「藝術」や「宗教」方面での真摯なるものから単純なる物質趣味迄大きく幅があるのだとまた思われる。

 

また「読書」などもまた其の「遊び」の壱種である。

では所謂「👩遊び」や「ギャンブル」などはどうなので?

 

アンタ其の弐つは歴とした犯罪ですよ。

其の生臭い遊びの類をしては決してなりません。

 

 

兎に角其のやうに、

 

「僕は文明や人類の矛盾から逃れる為に『物』へと逃げる」と云う考え方はむしろ壱番御利口な選択となることだ。

また其れは「僕は文明や人類の矛盾から逃れる為に滝の上から飛び降りる」ことよりも遥かに建設的な生き方となることだ。

 

まあ昔のインテリはさうして良く滝の上から飛び降りたものでしたが其れももういまどき流行らない人生の苦悩の上での解決法である。

だからもう逃げれば良いんだ、其の「物」に。

 

また読書や藝術などの場合にもあくまで「物」として其れをやるのもまた悪くは無いのではないか。

まあだが其れも余りやり過ぎるとかの岸部 シロー氏の如くに自己破産するに至る訳だから兎に角程程にして置きませう。

 

但し其の「限度内」ではむしろ目壱杯に其れをやらねばなりません。

何故ならとりあえずは「蒐集への根性」が無いとコレクターなどにはなり得ないものです。

 

1.肉體的余裕

2.精神的余裕

3.金銭的余裕

 

さて此の参点の要件を満足させるにはむしろ「独身」である方がやり易くなるものだ。

従って其の「蒐集への根性」を貫かんが為にあえて「独身」を貫く方もまた男女を問わずに居られるものです。

 

ですが個人的には「文明及び現存在の認識に對する疑問」が余りにも大きいが為に僕は独身を貫いて來て居ります。

尚さう云うのはむしろかのカントやショーペンハウアーが独身を貫いた理由としかと重なることでせう。

 

さて其のカントには妹が居て「結婚したい」と言ったので兄のカントは其れに大反對したさうですが結局彼女は嫁いださうです。

ですが其の後カントは其の妹と壱言も口をきかなくなったさうだ、其れも此の世を去る迄。

 

つまり其のおそらくは歴史上人類壱理性的だったと目されるカントは「結婚」を本質的には全否定して居たことでせう。

まあ御釈迦様なども当初はほぼ其れに對し「全否定的」でしたので其処は矢張りと云うべきか「理性」に取って結婚は墓場以外のものではないのです。

 

なので其処からも「理性的な人」が「物」に走るとの精神の上でのパターンはむしろ昔からあったことなのでせう。

だけれどもより「理性的な人」は「物」では無く「観念」に走るものですので其の分「物の趣味」はどうしても下品となる。

 

 

さて其のやうに我が論理ではあくまで「物趣味」を肯定的に捉えて居りむしろ精神的な格闘の深み=「観念地獄」に嵌まることよりは良いことだとさう規定し終えて來て居ます。

 

 

 

ヤフオク! -「パイロクスマンガン」の落札相場・落札価格 (yahoo.co.jp)

 

さて此の「パイロクスマンガン鉱」ですが地元愛知(名古屋)での鉱物ショーには拾年程前迄は良い物もまた出て居たが此処拾年程壱級標本の売り物を見ては居りません。

よって今はむしろヤフオクの方で其れこそ引退されるコレクターさん方が良い標本を放出されて居る感じが此処参年余りは続いて居る。

 

其れと今やヤフオクの方での「パイロクスマンガン鉱」の注目度の方が地元愛知(名古屋)での鉱物ショーよりも高いものがあることでせう。

パイロクスマンガン鉱」の産地である其の田口鉱山もすでに立ち入り禁止となり久しく要するにほぼ絶産して居る訳です。

 

ヤフオク! - パイロクスマンガン石 国産鉱物 (yahoo.co.jp)

 

つい忙しさにかまけ知りませんでしたがこちらなどは小さいながら良い標本です。

 

ヤフオク! - 国産鉱物 愛知県田口鉱山 パイロクスマンガン石 (yahoo.co.jp)

 

こちらもまた昨年暮れに出た良い標本でした。

 

ヤフオク! - 国産鉱物 愛知県田口鉱山 パイロクスマンガン石... (yahoo.co.jp)

 

ところが私自身は其れよりも前にこちらを得て居ました。

結論から言えば前者の方が良かったかと思われます。

 

 

但し石もまた縁のものであり「得られた物」こそが全てなんです。

其の私が得た方ー後者ーの石は所謂形と大きさが程良く其れは其れで独特の風格のやうなものが何故かある石です。

 

然し結晶部の赤みの方がイマイチです。

まさにソコは前者の標本の方がより赤かったことでせう。

 

 

ヤフオク! - 国産鉱物 愛知県田口鉱山 パイロクスマンガン石 (yahoo.co.jp)

 

ちなみにこちらが今出されて居る石ですが左様に可成に赤い結晶部をして居ます。

 

ですが昨年此の神奈川の出品者さんより得た標本が此の種の赤さを持って居た。

 

赤い結晶付きの神奈川よりの標本1



赤い結晶付きの神奈川よりの標本2

 

其のパイマン標本の「赤さ」はまた難しいもので概して「赤さ」は強い方が良いのですが實は「赤さ」ばかりでも無く例えば、

ヤフオク! - パイロクスマンガン石 国産鉱物 (yahoo.co.jp)

先の此の標本なども結晶の仕方が至極良い訳です。

 

ですのであくまで石の諸要素としての総合的な判断とはなるが其れでも「大きくて赤い」結晶部が付いて居れば其れだけで壱級標本となることは間違いありません。

 

 

尚個人的に昨年よりパイロクスマンガン鉱標本の壱つー自己採集した標本ーを「握り石」と化して居ます。

 

其れは6✖4センチ程の母岩付き標本で或は全體的にパイロクスマンガン鉱なのやもしれないが結晶部はさう華やかなものでは無い。

故に「握り石」になって居る訳ですが其れがある意味では糸魚川翡翠」の「握り石」以上にパワーがある感じすらする。

 

矢張りまるで三河産の赤味噌の如きパイロクスマンガン鉱にはまさにアノ家康公並みのパワーがあるのでせう。

 

 

自己採集での分離結晶ー小ー

自己採集での分離結晶ー大ー

 

尚此れ等の分離結晶は坑内から採取した物です。

大の方の中央部の分離結晶は壱センチ以上ありしかも厚みの分厚い良質な石となる。

 

 

S氏標本

 

其の「握り石」は此の石とはまた違う物ながら此れに近いやうな石を握って居ると云うことです。

但し全體がパイロクスマンガン鉱のやうですので結局此れよりはずっと上でせう。

 

田邊標本

 

高名な鉱物コレクターさんである田邊さんから廿年程に譲って頂いた標本で何とズリにて拾われたさうです。

 

No.1標本ー1ー

No.1標本ー2ー

 

此のNo.1標本は吹上の名古屋ショーにて求めた物で10年程前に五千円程値切り弐萬以下程で買って居ます。

 

其の結晶部は最大弐センチ程もある立派な物です。

 

自分は此の「値切り」が實は関西人並みに上手く弐、参萬の石の場合大抵4、5千円は引かせてしまいます。

 

 

鳳來寺山自然科学博物館に展示されて居た巨大な標本ー2006年ー

 

此の標本はおそらく地元奥三河のコレクターさんからの貸し出し品なのかもしれません。

 

結晶部の赤い色合いが素晴らしかったやうに記憶して居ます。

 

確か廿センチ以上はあった巨大なパイマン標本でした。

 

鳳來寺山自然科学博物館に展示されて居た巨大な単結晶ー2006年ー

 

こちらはおそらく弐センチ以上あったと思われる巨大な結晶弐個です。

「寄贈」とありますので博物館の持ち物のやうです。

 

 

パイロクスマンガン鉱は今や日本随壱の結晶鉱物として相場が確定して居ますが其れも1970年代位までは三河設楽の壱部の人しか知らないどーでも良いやうな鉱山の捨て石でした。

 

故に当時は鉱山のズリー捨て石場ーに幾らでもありおそらく其の中にはとんでも無く素晴らしい石なども混じって居たことでせう。

 

また当時の田口には鉄道があり其の駅の横手に其のパイマン結晶が混じった捨て石が大量に積まれて居たさうです。

さらに其処から簡単に良い石を選んで持ち帰ることなども出来たさうだ。

 

要するに当時パイロクスマンガン鉱などはまさにどーでも良い捨て石だったのです。

 

でもって当時は名古屋人もまたそんな石が奥三河で出るなどとは全く知りませんでした。

第壱三河なんぞは香嵐渓と鳳來寺しか知らず設楽なんてそんな山奥へは誰も行ったことが無いのです。

 

だがそんな山の中にこそかうして御宝が眠って居たりするものです。

 

パイロクスマンガン鉱の採集へは都合15回程は行ったでせうか。

其れも今思えば人生に於いて最も樂しい出来事だったのだと思います。

 

其れは其れでまた大名古屋の百貨店などとはまた違った魅力があった訳です。

其れも静けさに満ちた山のさ中でそんな💎が取れる訳ですので其の百貨店以上に魅力的であったのだと今思い返せばさうも思われます。