2030 未来への分岐点 (1)「暴走する温暖化 “脱炭素”への挑戦」
2030 未来への分岐点 (2)「飽食の悪夢〜水・食料クライシス〜」
まずは此れ等の番組こそが事の眞相、人類の未来に於ける眞實の姿を描くものであることをこそ述べておきたひ。
此の番組から現在の文明のシステムが如何に脆弱で矛盾に充ちたものであるかと云ふことが一目瞭然に分かることだらう。
流石は見識を有するNHKだ。
ほんたうのことを言はねばならぬ時に言ふのは勇気も居るのだし何せ世間からの風当たりが強くなりむしろ自分がやられて仕舞ふ可能性すらもがある。
わたくしもまたこんなに潔癖に社會を捉へずに何処かでもって👩の尻でも撫でて居れば或はもっと樂しく充實した人生が送れたのやもしれぬ。
だがわたくしは社会科詩人としての使命を全うする為にかうして飽きもせず何度も何度も此の文明は危なひとさう述べ続けて来たのだった。
そんなことをやったのは何でかと申しますとわたくしは中学三年の折に京大出の社会科の担任の指導を受けつつ一つの論文ー實はタダの研究発表なのだがーを書ひて居たのだ。
其れは世界の食糧問題と人口問題を同時に扱ったものであった。
研究発表は其の担任から特Aの評価が与へられた。
まさに其の拾年後にわたくしが塾で社会科を教へたのはむしろさうした必然としての運命の糸に導かれたものだったらう。
従ってわたくしは其の詩人であること云々ー感度の良さがあることーは別として兎に角社會の動きー文明のあり方ーに昔から極めて敏感であった訳だ。
だからさう云ふ人がワオワオと吠へるとみんなはむしろキョトンとして一体何を言ってるのだ、此の🐺オヤジめが!
いやコヒツは狂ってるよ、きっと頭が悪ひのに勉強ばかりして来たせひで頭が狂ったのだ。
アア可哀想だねえ。
ばか。
おまへの方がむしろ狂ってるじゃなひか。
そんなおまへらの信じて居るやうな希望だの夢だの未来都市だの何だの、そんなものは全てが幻想でもって其れ以前にまずもって洗脳其のもののことだらう。
と申しますとみんなはむしろ其処に多かれ少なかれ反発を感じますのでせう?
でもまさにソコこそが洗脳された価値観に毒されて居る証拠なのです。
さて所謂見識の高ひ読者の方々などはすでに此の番組を視られて居ることかと思ふ。
まだ視られて居なひのであれば是非視て置ひて頂きたひ。
何故なら今世間で問題とされて居るコロナ感染だのオリムピックの諸問題などよりもずっとこちらの問題の方が重要なものだからなのだ。
左様に世間ー社會ーと云ふものは概ね其の気付きの感度が悪く問題の捉へ方其れ自体に見当違ひな部分を抱へて居るものなのだから。
NHKは此の種のカタストロフを扱った番組を此れ迄にも多く制作して来て居るが個人的には此の「2030 未来への分岐点」と云ふ番組が此れ迄では一番眞に迫りしかも怖ひ内容の番組だった。
で、凄ひと思ふのは此れを全國放送で流して仕舞って居る点にこそあらう。
だから此の番組を視て日頃持って居る自分の文明に対する意識と此の番組で描写される未来ー2050年のーの文明のあり方との乖離に驚き本気で恐怖して仕舞ふ方々などが或は居たのやもしれぬ。
さうなのだ、其の大衆の意識の持ち方と眞實との間に深ひ溝が横たはって居ることこそがまずは問題なのだ。
其れでも此処を好んで視られて来たやうな意識の高ひ方々ならばまた其れとは違ふ次元に生きて居られる筈だ。
でもわたくしが是非治したひと思って居るのは其の大衆の方の意識の持ち方なのだ。
わたくしは正直其れが近代的洗脳の産物だとさう考へるに至った。
其の洗脳が存するのでまずは社會のあり方を変へやうが無ひ訳なのでもまたある。
でもわたくしは別にかのニーチェの如くに是非超人にならう!などと申して居る訳では無く只ありの侭に事實を認めること即ち近代的破壊が存することをしかと見詰めて行かうとさう述べて居るに過ぎぬのだ。
なのでわたくしは其の正しひNHKと共に何処までも此の眞實をこそ追求して行くのだ!
1.近代的洗脳
2.社會の無能
3.欲望の危険性
1.まずは自分にとっての近代的洗脳を解く必要がある。但し近代的洗脳は容易には解けぬ。近代を推進する側の政治家や學者連中であれば余計に其の洗脳を解くことなどは難しひ。わたくしにとっても其の洗脳はタダの學問好きな元塾の社会科の先生と云ふ立場に於ひて解くことなどは出来やしなひ。只壱詩人の立場でのみ観念的にぶっ飛び其れを否定することが可能となるのだ。
2.近代的社會は近代的課題に関しては概して無能であると考へて置ひた方が良ひ。構造的に入り組んだ近代的価値観が其処には堅固に組み上がって居るが故他の価値ヒエラルキーーたとへば脱近代としての価値観ーを其処に組み込むこと自体が極めて難しくなる。
3.欲望は無ひと逆に生きて行けぬ訳だがイザ其れがデカくなると破滅を齎すものだとさう考へて置く方が良ひ。近代的な破壊の特徴は其の規模が大きくなることである。たとへば鉄砲位では地球はまさか破壊出来ぬ訳だが核兵器を拾発位爆発させれば矢張りと云ふべきか地球は破壊され尽くして仕舞ふことだらう。温暖化や感染症などもまた同様に世界規模にて進行する問題だ。まさに其の問題がデカくなること自体が文明のあり方として望ましくは無ひものなのだ。
で、イザデカひ欲望が暴発すれば地球はさうして破壊されて行かざるを得ぬ。
もしも地球が破壊されるのであれば、其れこそ若人にとっての結婚も家の新築も入試も就職も何も無ひことだらう。
だから其れは一体ドッチがより大事な問題なのだ?
かうしたことを述べると大抵の場合子宮思考的な価値の側ー一種のバイアス思考のやうなものーから激しく非難されたりもする。
だがそんな現實主義ばかりでは事實として迫り来るカタストロフィにはまるで対処など出来ぬものだ。
尚相変らず悲観的なことをかうして述べて居りますが2.に関してはまるで希望が持てぬ訳でも無ひ。
但し先にも述べたやうに近代性が齎すカタストロフは広範囲に大きく来る、つまるところはドドーンと来る。
なので其のカタストロフ其れ自体を免れることは極めて難しひとさう考へて置くべきだらう。
だが此れもまた先に述べたやうに其のカタストロフまでの時間を稼ぐか其れともカタストロフへの着地をより緩やかにして行くことなどはおそらく可能であらう。
なのでまさに今我我は其処をこそ論じ且つ打開策を實行して行かねばならぬ訳だ。
また其れは、
今更オリムピックをやって居る場合などでは無く、
🚺の地位向上ばかりを目指すものでも無く、
また自民党を支持して居る場合なのでも無く、
誰ぞのやうに石を採って喜んで居る場合なのでも無ひ。
すみませんが其の石の採集ばかりは是非限定的に認めて頂けませんか?
でなひとまるで生き甲斐が無くなって仕舞ひますので。
其の資源の枯渇、まさに其の問題に対し2030 未来への分岐点 (2)「飽食の悪夢〜水・食料クライシス〜」で示されたサファ・モーテ博士ー理論環境学者 メリーランド大学(応用数学・システム科学)ーによるグラフには衝撃を受けた。
此処でGraphical abstracと題された其のグラフである。
「人類は自然が生み出す資源を利用し富を最大化させようとする為資源は減少していく。
富の増大に伴って人口は資源の限界を超へて増加しこの時急増するのは一般の人々だ。
先進国に暮らすような人々の増加は僅かだが富の多くは彼らが独占する。
その後社会は食料などの資源の枯渇に至り一般の人々は人口減少を始めるが豊かな人々はこの危機に気付かぬまま浪費を続ける。
その結果、豊かな人々の富も枯渇し社会の機能が崩壊する。
サファ博士は現在の世界はシミュレーションが示す限界点に近づいていると分析して居る。」
此れ迄にも何度も述べて来て居るやうに、富こそはむしろ限定すべきなのだ。
限定した上で、むしろ其の枠の中でのみ最大限の欲望の追求を行ふべきなのだ。
つまるところは欲望の追求が全て悪ひのでは無く無制限に行ふ資源の収奪による富の追求ー資本主義による利潤の追求システムーにこそ大問題が存して居るのだ。
さうしてとどのつまりは、此のサファ・モーテ博士のグラフこそが社會崩壊ー文明崩壊ーの過程を如實に指し示して居ることとなる。
さらに水資源の枯渇の問題が其の社會崩壊ー文明崩壊ーに追ひ討ちをかける。
實際に効率的な収量を誇る合衆國の大規模な農場では水が枯渇して居るとさう番組中では語られて居た。
左様に世界規模での食料の生産には根本のところに大きな矛盾が潜んで居るのだ。
ところが、限定的な食料生産ー我が國での里山での食料自給のやうにーには大問題など何処にも潜んで居やしなひ。
其れはかっての日本の食料生産はあくまで自給型ー地産地消型ーのものであり従って大規模に海外から食料を輸入する必要など無かったからなのだ。
また昔は世界中がさうだったのである。
特に近代以前は世界的にもほぼさうだったのであらう。
其れが何でこんなんなった?
其れは特に戦後の國際的で且つ大規模な食料の調達システムの構築が現在の食料供給の様を形作って居ることだらう。
其れを一言で言へばまさに功利主義ー資本主義的なーによる合理的食料供給がさうした世界的な食料の供給システムを創り上げて来たのだった。
でも實は其れは人類にとってまた文明にとっての夢であり希望でもあったのだった。
そりゃさうだ、我が國にせよ江戸時代までは各地で飢饉が起こり要するに飢餓があちこちで蔓延して居たのだからまさに其れでは生きた心地がしなひ。-田舎の方は特にいけなかった訳だ-
だから人間としての当たり前の夢でせう、希望でせう、米の飯が腹一杯食へるものならもう死んでもエエと云ふことが。
なのだが、結果として其の夢であり希望であるものの達成が近代的な大規模で且つより根本的な破壊を生じさせるのだとしたら一体どうするのだ?
つまるところはもう誰も其れには答へが出せなくなって仕舞ふ。
でも其処をあへてわたくしは言ふたりますわ。
所詮其の夢や希望を持つ事は良ひことでは無ひのだと。
いや持つにせよあくまで自給自足としての枠内で其れを済ませて置くべきだったのだ。
夢、希望⇔破壊
との対概念が生じる訳なので過分なー分裂度の高ひー概念を元々持ってはイケナヒのであります。
其の夢であり希望である近代的な食料の収量を科学技術が後押しまさに農薬を使ひ地下水を汲み上げることで達成したのだった。
ところが其の効率的な食料生産ー食料生産の合理化ーの結果我我人類に残されたものとは土壌の流失であり地下水の枯渇であり地産地消型でのー自給自足のー食料生産方式の崩壊です。
此処で是非一言。
ー過ぎたるは猶及ばざるが如しー
つまるところ、近代的なものの眞の姿とは其の行き過ぎた合理化によるところでの洗脳であり幻想なのです。ー其れも本質的にはさうだと言ふことだー
ところが、我我はもはや其の本質的意味を其処に問おうなどとはして居なひ。
何故か?
1.我我は近代的思想ー合理化思想ーに洗脳されて居る
2.かうして現代人として生き辛ひところに置かれた我我は難しひことを考へることよりもなるべく今の欲望を成就させて居たひ
3.諸問題が絡み合ふことで織りなされる近現代社會に於ける矛盾点はすでに個の範囲では如何ともし難ひ大問題へと発展して仕舞っている
要するに現代人、嗚呼まさにアナタ方は時代と云ふ檻の中に捕らえへられし獣の群れのやうなものだ。
でもおまへもまた其の獣の一員だらうが。
其れにいつも牛丼を食ってるしな。
確かに牛肉は水資源の枯渇を招く地球破壊の要因の一番手なのだらう。
だがあんなペラペラの牛丼の肉などまるで大したことは無ひぞ。
欧米人がいつも食ってる分厚ひステーキ肉と比べればまるで和風のものだ。
其れにつけても夢や希望を叶へる為によかれと思ってすることが全部裏目に出るのが其の近代的な価値の履行に於ける特徴でせう。
なので夢だの希望だのは基本的には持たぬ方が宜しひことだらう。
其れでも其れが欲しひのであればなるべく小さくー限定した上でー其れを持つべきなのだ。
たとへばAAAクラスの石ー石英ーが採りたひと云ふ夢と希望を常に持つ。
すると、また採れた。
何だ結構採れるものだな。
此の際全部採ったれ。
と自称詩人が日に弐参個の石英を拾って来ても地球は何ら影響を受けなひ。
第一そんな道端の石拾ひ位では元より影響を受ける筈も無ひ。
でも近代社會がさうして其の夢と希望を抱きつつ地球の合理化に邁進するとなるとまさに其の合理化でもって段々地球がボロボロになって行くのだ。
此処からもデカくやる合理化などは須らく✖なのです。
農業の大規模化、効率化→✖
宇宙開発→✖
発展途上國支援→✖
地元での石採り→○
社会批判→○
夢と希望の否定→○
自給自足での農業→○
合理主義→✖
神佛への帰依→○
理性的限定→○
要するに人間はより小さく限定的に価値を構築しつつ生きるべきです。
其れは何故かと申しますとまさに破壊を生じさせぬ為にさうした価値観を選び取るのが信仰のあり方であり且つ眞の意味での理性のあり方であるとさう申して居るのです。